中学生の勉強スケジュールを立てても、部活動や学校行事で予定どおり進まなかったり、そもそも何を何分勉強すればよいのか分からなかったりすることがあります。
大切なのは、毎日を細かく埋めることではなく、学校生活の中で無理なく実行できる形にすることです。
この記事では、中学生向けの勉強スケジュールの基本的な立て方から、平日、休日、定期テスト前の具体例、予定が崩れたときの修正方法まで整理します。お子さんに合った家庭学習のリズムを作りたい保護者の方も参考にしてください。
中学生の勉強スケジュールは時間よりやることから決める
- 最初に学校と生活の予定を確認する
- 勉強時間ではなく終わらせる内容を決める
- 毎日すべての教科を勉強しなくてもよい
- 余白を残して予定を組む
最初に学校と生活の予定を確認する
勉強スケジュールを立てるときは、最初に勉強以外の予定を確認します。部活動、習い事、夕食、入浴、就寝などを無視して勉強時間だけを先に決めると、実行できない計画になりやすいためです。
例えば部活動から帰宅する時間が曜日によって違う場合、毎日同じ時刻から勉強する必要はありません。月曜日と水曜日は帰宅が遅いため短時間、火曜日と木曜日は比較的時間が取れるため少し長めにするなど、生活に合わせて変えて構いません。
まず一週間の中で、勉強に使えそうな時間帯を確認しましょう。
- 学校から帰宅する時間
- 部活動や習い事が終わる時間
- 夕食と入浴の時間
- 家族で過ごす時間
- 就寝したい時間
- 休日の外出予定
空いている時間を確認してから勉強を入れるほうが、現実的な予定を作れます。
勉強時間ではなく終わらせる内容を決める
スケジュールには、勉強するという予定だけを書くのではなく、何を終わらせるのかまで決めておくことが重要です。
例えば19時から20時まで勉強すると決めても、その時間になってから教科や教材を考えていると、開始までに時間がかかります。
次のように具体化すると、机に向かったあとすぐ始めやすくなります。
- 数学の学校ワークを2ページ進める
- 今日習った英語の単語を確認する
- 理科の授業で扱った範囲を復習する
- 社会の小テスト範囲を覚える
- 前回間違えた数学の問題を3問解き直す
何を勉強すればよいのかという段階から迷っている場合は、勉強の仕方が分からない中学生が何から始めるかを整理した5ステップから確認すると、予定に入れる内容を決めやすくなります。
毎日すべての教科を勉強しなくてもよい
5教科を毎日均等に勉強しようとすると、一日の予定が細かくなりすぎることがあります。特に部活動などで帰宅が遅い日は、すべての教科を少しずつ進めるより、優先する教科を絞ったほうが取り組みやすい場合があります。
例えば、学校から宿題が出ている教科を優先したうえで、月曜日は英語と数学、火曜日は数学と社会というように分ける方法があります。
ただし英単語や漢字など、短時間でも繰り返したい内容は別です。毎日行う短い学習と、曜日ごとに行うまとまった学習を分けると予定を整理しやすくなります。
余白を残して予定を組む
一週間の予定を空き時間まで勉強で埋める必要はありません。学校生活では、宿題が増える日、部活動が延びる日、疲れている日などもあります。
予定を立てる段階で予備の時間を残しておけば、できなかった課題を別の日へ移しやすくなります。
例えば日曜日の夕方を予備時間にして、予定どおり進んでいれば自由時間にする方法があります。遅れている場合だけ、その時間を使って調整します。
スケジュールは守れなかったら失敗になる約束ではなく、次に何をするか迷わないための案内表として使うことが大切です。
平日の勉強スケジュール例
- 部活動がある日は短く区切る
- 部活動がない日は復習と演習を進める
- 帰宅後すぐ勉強することにこだわらない
- 寝る直前まで予定を詰め込まない
部活動がある日は短く区切る
部活動がある平日は、長時間の勉強を前提にするより、学校の宿題とその日の復習を優先します。
例えば帰宅後から就寝までに十分な時間を取りにくい場合は、次のような流れが考えられます。
- 18時30分 帰宅して休憩
- 19時00分 夕食
- 19時45分 学校の宿題
- 20時15分 休憩
- 20時25分 数学または英語の復習
- 20時55分 翌日の準備
- その後 入浴や自由時間を取り就寝準備
この例でも、毎日同じ時間に合わせる必要はありません。大切なのは、宿題を終える時間と、自主学習を始める時間をおおまかに決めておくことです。
疲れている日は、自主学習を短くしても構いません。その代わり、数学の問題を2問だけ解くなど、取り組む内容を具体的にしておくと勉強を始めやすくなります。
部活動がない日は復習と演習を進める
比較的早く帰宅できる日は、普段よりまとまった学習を入れやすくなります。
例えば次のように、二つから三つの学習時間へ分ける方法があります。
- 17時00分 帰宅して休憩
- 17時30分 学校の宿題
- 18時00分 数学の学校ワーク
- 18時30分 自由時間
- 夕食後 英語の復習
- 終了後 翌日の準備
まとまった時間があるからといって、最初から何時間も連続して勉強する必要はありません。宿題、復習、問題演習を分けて配置すると、それぞれの目的が分かりやすくなります。
帰宅後すぐ勉強することにこだわらない
帰宅した瞬間から勉強できる中学生もいれば、学校や部活動のあとに休憩しなければ集中しにくい中学生もいます。
そのため、理想的な開始時刻を一律に決める必要はありません。
ただし、休憩時間が決まっていないと、そのままスマートフォンや動画を見続けてしまうことがあります。休憩を取る場合は、勉強開始時刻まで一緒に決めておくと区切りを作りやすくなります。
例えば帰宅後30分休む、夕食が終わったら学校ワークを始めるなど、毎日の行動と勉強開始を結び付けておく方法があります。
寝る直前まで予定を詰め込まない
その日の予定が遅れていても、すべてを終わらせるために就寝直前まで勉強を追加する方法がいつも適切とは限りません。
遅れた課題には優先順位を付けます。翌日提出する宿題はその日に進める必要がありますが、自主学習として予定していた問題演習であれば翌日や予備時間へ移せます。
予定を守ること自体を目的にせず、翌日の学校生活も含めて継続できる形を優先しましょう。
休日の勉強スケジュール例
- 午前と午後に分けて勉強する
- 午前中に負担の大きい課題を進める
- 休日だからと一日中勉強する必要はない
- 一週間の遅れを調整する時間を作る
午前と午後に分けて勉強する
休日は平日より時間を確保しやすい一方、あとでやればよいと考えて開始が遅くなることがあります。そのため、一日分をまとめて考えるより、午前と午後など複数の時間帯へ分ける方法が使いやすくなります。
例えば予定の少ない休日なら、次のような組み方があります。
- 9時30分 数学の学校ワーク
- 10時10分 休憩
- 10時20分 英語の復習
- 午前の勉強終了
- 14時00分 理科または社会
- 14時40分 休憩
- 14時50分 間違えた問題の解き直し
- 夕方 一週間の宿題と予定を確認
部活動や外出がある休日なら、午前か午後のどちらか一方だけでも構いません。
午前中に負担の大きい課題を進める
休日には、平日に時間を取りにくい学習を優先すると活用しやすくなります。
例えば数学のまとまった問題演習、英語の長文、これまでの単元の復習など、ある程度時間が必要な課題を休日へ回す方法があります。
反対に、英単語を数個確認するだけの学習まで休日へ先送りすると、課題がたまりやすくなります。短くできることは平日、まとまった時間が必要なことは休日というように役割を分けると、一週間全体のスケジュールを作りやすくなります。
休日だからと一日中勉強する必要はない
休日の予定表を朝から夜まで勉強で埋めると、計画を立てた時点では充実して見えても、実際には続かないことがあります。
勉強する時間だけでなく、休憩、外出、趣味、家族との時間なども含めて予定を考えましょう。
特に普段あまり家庭学習をしていない中学生の場合、休日だけ急に長時間の計画を立てるより、午前に一回、午後に一回というように実行できる形から始めるほうが予定を管理しやすくなります。
一週間の遅れを調整する時間を作る
休日には、新しい勉強だけでなく、平日に残った課題を整理する時間も作ります。
一週間を振り返り、終わらなかった課題をすべて翌週へ持ち越すのではなく、必要性を確認します。
- 期限が近いため休日に終わらせる
- 現在の授業に必要なので優先する
- 別の勉強で補えているため予定から外す
- 来週でも問題ないため移動する
予定表に書いた課題をすべて消化することより、今後必要な勉強を選び直すことが重要です。
定期テスト前の勉強スケジュール例
- テスト範囲と提出物を最初に確認する
- テストまでの期間を段階に分ける
- 教科ごとに必要な時間を変える
- 直前は新しい教材より解き直しを優先する
テスト範囲と提出物を最初に確認する
定期テスト前は、普段の勉強スケジュールとは分けて考えます。最初に確認したいのは、学校から示されたテスト範囲と提出物です。
教科書、学校ワーク、プリント、ノートなど、テストまでに取り組む教材を一覧にします。
そのうえで、残っている量を確認します。数学ワークが20ページ残っている場合と、すでに一度終わっている場合では、同じ日数でも必要な予定は異なります。
テスト勉強を始める日を決めるだけでなく、現在どこまで終わっているのかを確認してから予定を組みましょう。
テストまでの期間を段階に分ける
テスト前の予定は、すべての日に同じ勉強を入れるのではなく、進み具合に応じて役割を変えると整理しやすくなります。
例えば約2週間の準備期間を取れる場合は、次のような流れが考えられます。
- 前半 範囲確認と学校ワークを進める
- 中盤 ワークを終わらせながら苦手箇所を探す
- 後半 間違えた問題を中心に解き直す
- 前日 覚え切れていない内容と間違えやすい問題を確認する
これは一例です。実際には学校から範囲が示される時期や、普段の学習状況に合わせて変更します。
重要なのは、テスト直前まで学校ワークを終わらせる作業だけで手いっぱいにならないようにすることです。問題を解いたあと、間違えた場所をもう一度確認する時間まで予定に入れます。
教科ごとに必要な時間を変える
テスト前だからといって、5教科へ同じ時間を割り振る必要はありません。
現在の理解度、テスト範囲、残っている課題によって必要な時間は変わります。
例えば数学の理解が不十分で学校ワークも残っている一方、社会は一度学習を終えているなら、数学へ多く時間を使うことが考えられます。
優先順位を決めるときは、次の点を確認します。
- 学校ワークがどこまで終わっているか
- 授業内容を理解できているか
- 前回のテストでどこを間違えたか
- 暗記し直す内容がどれくらいあるか
- 一人では解けない問題が残っているか
苦手教科だけに時間を使いすぎて、他教科の準備ができなくならないよう、一日の最後に全体の進み具合も確認しましょう。
直前は新しい教材より解き直しを優先する
テスト直前になってから、新しい問題集へ次々に手を広げる必要はありません。まず、それまでに使った教材で間違えた問題を自力で解けるか確認します。
一度正解した問題でも、答えを覚えていただけなのか、考え方まで理解できているのかは分けて考えます。
答えや解説を見ずにもう一度解き、それでも間違える問題を最後の確認対象にすると、復習する範囲を絞りやすくなります。
勉強スケジュールが続かないときの見直し方
- 予定どおりできなかった原因を分ける
- 毎日繰り越す課題を増やさない
- 勉強時間を減らしてでも実行できる形にする
- 一週間単位で予定を修正する
予定どおりできなかった原因を分ける
スケジュールが崩れたときは、本人のやる気だけを原因にせず、予定そのものに無理がなかったか確認します。
例えば次のように原因を分けます。
- 予定していた量が多すぎた
- 帰宅時刻を実際より早く見積もっていた
- 何を勉強するか決まっていなかった
- 教材を準備するまでに時間がかかった
- 分からない問題で止まった
- スマートフォンなどで開始が遅れた
- 学校生活で疲れていた
原因が違えば対策も変わります。家庭学習全体がなかなか定着しない場合は、中学生の家庭学習が続かない原因と計画・実行・振り返りの整え方も参考にすると、スケジュール以外の問題も整理できます。
毎日繰り越す課題を増やさない
月曜日にできなかった課題をすべて火曜日へ移し、火曜日の課題も終わらず水曜日へ移すという状態になると、予定表の負担が日に日に増えていきます。
できなかった課題が出たら、そのまま翌日に追加するのではなく、優先順位を付け直します。
提出期限が近い課題は残し、急がない自主学習は週末へ移す、必要性が低くなった課題は削除するなど、予定そのものを更新しましょう。
勉強時間を減らしてでも実行できる形にする
毎日90分の予定がほとんど実行できていないなら、時間を増やすより減らすことも選択肢です。
例えば最初は学校の宿題に加えて20分だけ自主学習をする形にし、続けられるようになってから学習量を増やします。
勉強時間が短いことより、予定だけが大きくなり、実際には何も始められない状態のほうが見直しが必要です。
計画の基準は理想的な中学生ができる量ではなく、現在のお子さんが実際に始められる量に置きましょう。
一週間単位で予定を修正する
スケジュールは一度作って完成ではありません。一週間程度使ってみると、時間が足りない曜日や、逆に余裕のある曜日が見えてきます。
週末などに短時間だけ振り返り、次の一週間へ反映します。
- 予定どおり進んだ曜日
- 予定量が多すぎた曜日
- 開始しやすかった時間帯
- 後回しになりやすかった教科
- 翌週に優先したい課題
実際の生活に合わせて少しずつ修正することで、自分専用の勉強スケジュールに近づいていきます。
保護者が勉強スケジュールを支えるときのポイント
- 保護者だけで予定を決めない
- できなかった日より修正できたことを見る
- 勉強時間だけで成果を判断しない
- 一人で管理できない状態では支援方法も検討する
保護者だけで予定を決めない
保護者が細かな予定をすべて決めると、本人にとって自分の予定ではなく、守らされる予定になってしまうことがあります。
最初は保護者が一緒に整理しても構いませんが、何時なら始められそうか、今日は何を優先するかなど、本人が決める部分も残しましょう。
特に中学生になると、学校行事、部活動、友人関係など、保護者からは見えにくい予定も増えます。本人の生活を確認しながら一緒に作るほうが、現実に合った計画にしやすくなります。
できなかった日より修正できたことを見る
予定どおりできない日があること自体は珍しいことではありません。そこで毎回計画を守れなかったことだけを指摘すると、スケジュールを作ること自体が負担になる可能性があります。
予定が崩れた場合は、翌日にどう直したかを見ることも大切です。
数学を予定より進められなかったため日曜日へ移した、疲れていたため勉強量を減らして宿題だけ終えたという判断も、予定を管理する行動の一つです。
勉強時間だけで成果を判断しない
机に向かっていた時間だけでは、学習内容まで判断できません。
同じ1時間でも、問題を解いて答え合わせと解き直しまで進めた場合と、何をするか迷いながら教材を眺めていた場合では内容が異なります。
保護者が確認する場合も、今日は何時間勉強したかだけでなく、何を終えたのか、どこが分からなかったのか、次に何をするのかを見ると学習状況を把握しやすくなります。
一人で管理できない状態では支援方法も検討する
予定の立て方を工夫しても、何を勉強すればよいのか判断できない、分からない問題で毎回止まる、予定を作ってもほとんど実行できないという場合があります。
そのような場合は、スケジュール表だけを細かくするのではなく、学校の先生へ相談したり、必要に応じて塾や家庭教師など外部の学習支援を検討したりする方法もあります。
選ぶ際は、授業を受けられるかだけでなく、家庭学習の計画まで支援してほしいのか、分からない問題の質問先が必要なのか、苦手単元をさかのぼって教えてほしいのかなど、必要な役割を整理することが大切です。
スケジュールを立てても実行できない原因を確認したうえで、その部分を補える方法を選びましょう。
まとめ
本記事のポイント
- 中学生の勉強スケジュールは、勉強時間より先に学校生活や部活動などの予定を確認する
- 勉強するという予定ではなく、教材やページ数など終わらせる内容まで決める
- 毎日5教科を均等に進める必要はなく、曜日や優先順位によって分けてもよい
- 平日は宿題と授業の復習を中心にし、部活動の有無に合わせて学習量を調整する
- 休日は午前と午後などに分け、平日に時間を取りにくい課題や一週間の遅れを進める
- 定期テスト前は範囲と提出物を確認し、学校ワークから解き直しへ段階的に進める
- テスト勉強では5教科を同じ時間にせず、理解度や残っている課題から優先順位を決める
- 予定が崩れたら翌日へすべて繰り越さず、必要性を確認して移動や削除を行う
- 続かない場合は勉強時間を増やすのではなく、現在実行できる量まで予定を小さくする
- 保護者はスケジュールを一方的に決めず、本人と一緒に実行と修正を繰り返していく
